発症のメカニズム

ここではいきなりアトピー発症の原因を掘り下げる前に、患部となってしまう私達の肌すなわち皮膚が、肉体上担う役割についての検証から話を始めさせていただきます。ご存知の通り私達の身体の大半は「水」から構成されています。水分が不足すれば喉の渇きなる自覚症状を通じ、身体内の水分が不足している危うい状況を認識します。勿論尿や汗を通じ、身体内の要排泄物を体外に送り出す役割を担うのも水分ですが、無用な蒸発は出来る限り防がねばならず、その役割を皮膚が担っています。

この大切な機能に異変が生じる、あるいは不十分な状況下で生じるのが乾燥肌と称される症状であり、アトピー発症のリスクが一気に高まる皮膚の状態に他なりません。アトピーに保湿が欠かせぬ理由がここに存在していますが、このメカニズムを十分理解せず、単に保湿作業に勤しむばかりでは、本当の意味でのアトピー対策を講じているとは必ずしも言い切れません。

アトピーという皮膚のトラブルが、私達の身体の大切な機能が正常に作動していないリスクを知らせていると解釈すべきであり、アトピーの症状の鎮静化を確認した時点で安易に「全快」と解釈せず、皮膚表面のみならず皮下組織の健康状態の根本的な改善を視野に捉えての対応が求められます。